第6回 超音波でいろいろやってみる!

第5回では、超音波通信ライブラリを作成し、端末間で0/1のデータ通信を実現しました。
今回は、このライブラリを活用してチャットアプリを作ってみたいと思います!

アプリの仕組み

今回作るアプリの構造を簡単な絵にしてみました。

チャットアプリ概要図

まず、第5回の記事で紹介したデータ送信ライブラリデータ受信ライブラリを合体させて、超音波送受信ライブラリを作成します。これにより、1つのアプリで超音波によるデータ送受信が可能になります。ただし、このライブラリは0/1の信号を送受信する機能を提供するだけです。

チャットをするためには文字データを送受信する必要があります。そこで、文字のASCIIコードと、超音波の0/1信号を相互に変換するASCIIコード変換エンジンもアプリに組み込む必要があります。
今回最も力を入れて開発しなければいけないのは、この変換エンジンとなりそうですね(笑)

2つの端末でそれぞれ送受信をする際に、2つの端末の信号を分けて識別するために、今回は端末ごとに利用する周波数を分けることにしました。

実際にチャットしてみた

論より証拠、実際に動いている様子を見てみましょう!

送受信に多少時間はかかりますが、左の端末から右の端末に対して「Hello World!」を送ることに成功しました!
このように、超音波送受信ライブラリによって超音波通信を利用した簡単なアプリケーションも作れるようになりました。

私たちの超音波送受信ライブラリの抱えている課題は第5回の記事にも書きましたが、データ送受信の速度向上や、超音波送信時のノイズなどを解決できれば、よりクオリティの高いアプリが作れるようになるかもしれません!

まとめ

超音波通信の最終回はいかがだったでしょうか?

今回は超音波通信を利用したチャットアプリを作ってみました。超音波通信は、その特性を活かせば、便利で面白いアプリを作ることのできる可能性を秘めています。もし興味がありましたら、ぜひともトライしてみてください!