
小型!省電力!Debianを入れてDLNAサーバを作ってみた(前編)
Edisonを使ってDLNA(Digital Living Network Alliance)サーバを作ってみようと思います。
DLNAサーバは「ホームサーバ」とも呼ばれ、ネットワークを通してHDDなどに格納した音楽や動画を、スマホやPCから視聴することができます。スマホの場合はDLNAクライアントアプリ、Windowsの場合はWindowsメディアプレーヤを使い、音楽や動画を視聴することができます。
WindowsにもDLNAサーバ機能は入っていますが、Edisonを使えばPCの電源をいれたままにしておくよりも省電力であり、Edisonをモバイルバッテリーで動かせば持ち運ぶこともできます。
今回はまず、パッケージのインストールまでを行ないます。
環境準備
まずはEdisonに、DLNAサーバのソフトをインストールする必要があります。しかし、Edison標準のYoctoLinuxではパッケージマネージャーでインストールできるDLNAサーバのソフトが見当たらなかったため、DLNAサーバのソフトをインストールすることができるDebian(正確にはDebianをEdison/Galileo向けに移植した「Ubilinux」というもの) に入れ替えて、DLNAサーバを作ることにしました。
(注意)ソフト書き込み、シリアル接続用にUbuntuがインストールされたPCを使う必要があります。
Debianのダウンロード
DebianはUbilinuxのサイトからダウンロードすることができます。
Debianの書き込み
イメージ書き込みツールのインストール
UbuntuPCで以下のコマンド実行 し、イメージ書込みツールをインストールする
sudo apt-get install dfu-util |
イメージの書き込み
1. ダウンロードした ubilinux-edison-ww44.5.tar.gzを解凍する
2. コンソール上で解凍してできるディレクトリtoFlushに移動し、以下のコマンド実行する
sudo ./flashall.sh |
3. EdisonのOTGポート(J16)をUbuntuPCに接続する
UbuntuPCと接続すると、Edisonが起動してソフトの書き込みが始まります。
“U-boot & Kernel System Flash Success…”が表示されればイメージ書込み成功です!!
(注意)PC側で使うUSBポートによってはソフト書き込みで必ずエラーが発生してしまいました。原因はわかりませんが、PC前面のUSBポートで書込みに失敗する場合は、背面のUSBポートでも試してみてください。
起動
1. EdisonのUSBシリアルポート(J3)をUbuntuPCに接続し、UbuntuPC上で以下のコマンドを実行する
screen /dev/ttyUSB0 115200 |
2. Edisonに電源を接続して起動する
シリアルコンソール上に以下のように表示されれば、起動成功です!
以下のアカウントでログインすることができます。
- ID: root
- password: edison
パッケージをインストールする
Wifiに接続する
パッケージをインストールするためにネットワーク環境が必要なので、まずはWifiに接続します。
1. /etc/network/interfacesを以下の通り編集する
1 2 3 4 5 6 7 8 9 |
auto wlan0 //起動時に自動接続する場合はコメントアウトを除去 iface wlan0 inet dhcp # For WPA wpa-ssid 接続するAPのSSIDを入力 wpa-psk 接続するAPのパスワードを入力 # For WEP #wireless-essid Emutex #wireless-mode Managed #wireless-key s:password |
2. 以下のコマンドを実行する
ifup wlan0 |
IPアドレスが取得できれば接続成功です。
apt-getでパッケージをインストールしてみる
1. 以下のコマンドを実行してパッケージ情報を更新する
apt-get update |
2. ためしにHTTPサーバをインストールする
apt-get install lighttpd |
3. 念のためEdisonと同じアクセスポイントに接続されているスマホからアクセスできることを確認する
次回は
次回はDLNAサーバを作って、スマホアプリから音楽や動画を再生してみます!